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コード&コラム

第9回
ARゲームをつくってみよう(1)


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Step1 ARの手法

先述のように、ARと一口に言いましても様々なのですが、スマートフォンにおけるARを表現する手法は、大きく2つに分類することができます。

1つは、
2次元のバーコードのようなパターン(画像)をカメラで撮影すると、それをマーカーとして認識し、3Dアニメーション等が映像にリアルタイムで合成されるという手法です。この手法は、最も有名な所であれば「ARToolKit」等を利用した技術になります。

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(画像引用元:http://www.hitl.washington.edu/artoolkit/


マーカーを使った方法は専用のマーカーを用意する必要があるものの、位置情報を必要としないので屋内施設や地下でも使えるという利点があります。

また、この記事内では、先述した「電脳フィギュア アリス」も、この手法を使っています。特殊なマーカーの付いたサイコロの上にフィギュアが出てくるんでしたよね。特殊なマーカーさえ画面上に写っていれば、そこにAR技術を適用できるので、例えばこの画像のように、マーカーの付いた棒で、フィギュアにいたずらをして遊ぶ、といったことも可能になります。

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マーカーを使って色々な場所にオブジェクトを表示させられますので、例えば店舗に掲示されているマーカー上にスマートフォンがかざすと、3Dのスロットマシンが出てきて抽選ができるなど、キャンペーン的な形で使用されることも多いようです。

もう1つの手法は、セカイカメラにも用いられている、GPSの位置情報、各種センサーを利用したものです。

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こちらの画像ですが、サッカー上の上に、多くのエアタグがふわふわ浮いているのが分かるかと思います。1つ目の手法と違って、特にマーカーも無い空間上に、このようにタグを浮かばせるのは、一体どのようにしているのかと不思議に思いますよね。

実はGPS・センサーを使用すれば、比較的簡単に実装できます。
具体的には、まずこの浮いているエアタグそれぞれには、「緯度・経度」の位置情報が保持されています。ユーザーがエアタグを作成する際に、GPS情報から現在の緯度・経度が割り出せれば、そちらについては簡単にできますね。
次に、カメラを通して世界を見る際に、GPS・センサーを用いて、自分のいまいる場所と、どちらの方角を見ているか、を割り出します。
そうすると、自分の場所から、どの方向にどの程度の距離で、エアタグが存在しているかというのを、システム側が理解できるということになります。そうすれば、カメラの中で、適切な方向に、距離に応じてタグのサイズを大小させ、タグを表示させれば、それだけでそこにタグがあるように見えるのです。少々分かりづらいですが、要は遠近法を使ってマーカー表現しただけなのですね。

2つの手法の違いがお分かり頂けましたでしょうか。
技術的にはそこまで難しいというわけではなく、あくまで「表現の手法」であるということを少しでもご理解いただけたなら幸いです。
どちらも、今のところは完全に普及しているとは言えないかもしれませんが、ARが身近な至るとこで世界中で利用される日は刻々と近づいていることでしょう。

さて、前置きに続いての今回のコラムでは、実際に「ARToolKit」をAndroid™ 上で体験し、スマートフォンにおけるARの技術に触れてみることと致します。

第9回 ARゲームをつくってみよう(1)
 Step1 ARの手法
 Step2 Android™ 上でのARToolKit
 Step3 AndAR導入と3つのデモでARを体験してみよう

サンプルコード

第1回 リファレンスコード(文字列編)

第2回 リファレンスコード2(グラフィックス編)

第3回 リファレンスコード3(タッチイベント編)

第4回 リファレンスコード4(チェックボックス/ラジオグループ編)

第5回 リファレンスコード5(スピナー編)

第6回 リファレンスコード6(サウンド/ムービー編)

第7回 リファレンスコード7(トースト編)

第8回 リファレンスコード8(Google Maps API利用編)

第9回 リファレンスコード9(SQLite編)

第10回 リファレンスコード10(音声認識編)

第11回 リファレンスコード11(日付/時刻ダイアログ編)

第12回 リファレンスコード12(Bluetooth編)