Step2 Android™ 上でのARToolKit
では、実際にARを体験してみましょう。Android™ 上でARToolKitのサポートしている実装として「AndAR」というものがあります。今回は、このAndARを使って実際にデモを走らせてみるところまでやれればと思います。
これができると、以下のようなイメージの体験を実現することができます。
AndARの実装の特徴
マーカーを認識する等の重要な処理は、全てC言語で書かれています。今回はここまで深入りはしませんが、実際にAndARの実装を参考に、マーカー式のARをカスタマイズや一から構築する場合には、C言語の深い部分まで立ち入らねばなりません。
逆に、高速パフォーマンスが出しやすいC言語で書かれているために、この実装は比較的高速で動くようになっています。もともと、ARの技術は、カメラの動きに合わせて逐一仮想オブジェクトを画面上に描画し直すため、かなり重くなりやすいものです。そのため、こうした実装の良い部分というのは際立ちますね。
また、C言語で書かれていない部分は、通常通りjavaで書かれていますが、ここはオブジェクト指向に則し、分かりやすくなっていると思います。まずはこの辺りの実装をご覧いただくと良いでしょう。
AndAR環境の構築
次に、実際にこのAndARの環境を構築してみましょう。これ自体は至って簡単です。 https://market.Android™ .com/details?id=edu.dhbw.andopenglcam&feature=search_result
Android™ マーケットからAndARにアクセスして、このアプリをインストールします。
インストールが終了してAndARを起動したら、カメラにこのマーカーを映してみてください。
どうでしょうか、写真のように黄緑色の直方体がマーカー上に現れましたでしょうか?あまりに簡単で驚かれる方もいると思います。
そして実際に、カメラを通して現実社会に、そこに存在しないはずのものが見えるという体験を、楽しんでもらえればと思います。
これで、ひとまずAndARの導入とデモは終了しました。
第9回 ARゲームをつくってみよう(1)
Step1 ARの手法
Step2 Android™ 上でのARToolKit
Step3 AndAR導入と3つのデモでARを体験してみよう